「訪問看護に転職したら、年収ってどうなるんだろう?」——病棟での夜勤から解放されたいと考える5〜7年目看護師の多くが、この悩みを抱えています。訪問看護への転職で年収が下がるかどうかは、夜勤手当の消滅よりも、処遇改善加算・ステーション選び・給与交渉の方が影響が大きいのです。
本記事では、都内急性期5年目・年収約400万円のペルソナを軸に、訪問看護への転職で「実際に手取りがどう変わるのか」を数値で解説します。2026年6月に適用される処遇改善加算(加算率1.8%)の詳細、オンコール手当の実態、給与交渉の具体的なステップまで、転職判断に必要な情報をすべてお伝えします。
- 訪問看護への転職では夜勤手当消滅(年最大68万円)により年収が下がりやすいが、2026年6月からの処遇改善加算・オンコール手当・インセンティブを組み合わせれば現職同等以上も十分に狙える
- 都内急性期5年目・年収400万円のケースでは、ステーション選びと給与交渉次第で転職後1年目から年430〜480万円を実現している事例がある
- 本記事のH2-4「給与交渉ステップ」とH2-7「転職前チェックリスト」を活用し、面接で処遇改善加算の反映可否を直接確認することが転職成功の鍵
病棟と訪問看護の給料は結局どっちが高い? —— 2026年最新データ比較

訪問看護と病棟、どちらが年収で有利なのかを結論から示します。平均年収だけで比べると病棟の方がわずかに高い傾向ですが、夜勤頻度・ステーション選び・2026年処遇改善加算によって逆転も十分に起こりえます。
平均年収で見る訪問看護 vs 病棟(2026年最新データ)
当サイトが参照した複数の調査データを整理すると、以下の傾向が見えてきます。
基本給は実はほぼ同じ
弊社サイトの比較データによると、基本給だけで見れば病院25万2,450円に対して訪問看護25万4,766円と訪問看護の方がわずかに高いという結果が出ています。
しかし月給総額を比較すると、病院33万9,979円に対して訪問看護32万5,833円と約1.4万円の差があります。この差の主因が夜勤手当の有無です。
年収・賞与の比較
| 項目 | 病院(病棟) | 訪問看護ステーション |
|---|---|---|
| 基本給(月) | 25万2,450円 | 25万4,766円 |
| 月給総額 | 33万9,979円 | 32万5,833円 |
| 賞与(年間) | 77万6,162円 | 62万円 |
| 年収目安 | 480〜570万円 | 440〜557万円 |
出典: 弊社サイト「訪問看護に向いている人の特徴」、レバウェル看護「訪問看護師の給料が高めな理由は?」
賞与差(年約15.6万円)と月給差(年約16.8万円)を合計すると、単純計算で年30〜35万円程度のマイナスになります。ただしこれは夜勤手当・オンコール手当の「比率」を反映しない粗い比較であることに注意が必要です。
都内急性期5年目のケーススタディ(ペルソナ「山田花子」想定)
訪問看護への転職を考える29歳・都内急性期5年目の看護師を想定し、給与変化をシミュレーションします。
転職前(都内大学病院・急性期病棟)
- 基本給: 260万円
- 夜勤手当: 月5回×約11,286円 → 月約5.6万円 → 年約68万円5
- 賞与: 77万円
- 合計年収: 約400万円(手取り約280万円)
転職後(大手訪問看護ステーション・1年目)
- 基本給: 270〜280万円(急性期経験者評価で病院並みを確保)
- オンコール手当: 月6〜8回×待機2,353円〜緊急3,527円 → 月2〜3万円
- 賞与: 62〜80万円
- 2026年6月以降: 処遇改善加算適用で月5,000〜15,000円増
- 合計年収(処遇改善前): 約380〜420万円
- 合計年収(処遇改善後): 約395〜450万円
経験年数別の訪問看護師年収を見ると、5〜10年目は450〜550万円が一般的な水準です。転職1年目の初期年収は低めに出やすいですが、ステーション選び・給与交渉・処遇改善加算の活用で差は縮まります。
地域別・ステーション規模別の年収差
年収は勤務地と法人規模によって大きく異なります。
| 地域 | 訪問看護年収の目安 |
|---|---|
| 東京都 | 520〜580万円 |
| 大阪府 | 480〜540万円 |
| 愛知県 | 460〜520万円 |
| 福岡県 | 440〜500万円 |
都市部は基本給・各種手当ともに高水準で、東京都では年収520〜580万円という訪問看護師も珍しくありません4。
[内部リンク: https://nurse-manual.com/2026/05/26/visiting-nurse-suitable-career-change/]
夜勤手当がなくなると、実際にいくら減るのか? —— 月別シミュレーション

訪問看護転職で多くの方が最初に心配するのが、夜勤手当の消滅です。2交代制で月5回の夜勤手当は年間約68万円に相当し、この消滅が年収低下の主因となります。ただし「下がる」という事実だけで判断するのは情報として不完全です。
夜勤手当の相場(病院タイプ別)
夜勤手当の全国平均は2交代制(約16時間)で1回あたり11,286円です。病院タイプ別に見ると以下の通りです。
| 病院タイプ | 夜勤手当(1回) | 月4〜5回の年間手当 |
|---|---|---|
| 国公立病院 | 12,000〜15,000円 | 57.6万〜90万円 |
| 大学病院 | 11,000〜14,000円 | 52.8万〜84万円 |
| 民間総合病院 | 10,000〜13,000円 | 48万〜78万円 |
| 民間中小病院 | 8,000〜11,000円 | 38.4万〜66万円 |
出典: はたらく看護師さん「看護師 夜勤手当 相場」
月5回・2交代夜勤の場合、1年間で約68万円の手当が消滅します。この数字を「なかったことにする」と転職後の生活設計が狂いますので、必ず自分の現職手当を確認してから転職を検討してください。
手取り額の実際の変化
弊社サイトのデータによると、訪問看護転職による収入低下の目安は年50〜80万円程度です。内訳は夜勤手当消滅(2交代で年約67万円)と賞与差(年約16万円差)の合算で、一部がオンコール手当で補われる構造です。
都内ペルソナ(年収400万・手取り約280万円)のケースで計算すると、転職後1年目の手取りは月2〜3万円程度のダウンとなりやすい。しかしここで見落とされがちな「見えない利益」があります。
夜勤からの解放で得られるもの: 睡眠の質改善、体調回復、週末の安定確保、家族・パートナーとの時間増加。これらは金銭換算されませんが、多くの転職者が「年収が少し下がっても後悔していない」と評価する根拠です(弊社サイト調査)。
「下がる」は不完全な情報 —— 補填の仕組みがある
夜勤手当の消滅は確かに痛手ですが、訪問看護には次のH2で詳述する補填の仕組みが存在します。
- オンコール手当: 待機するだけで1回2,353円、緊急訪問対応で3,527円
- 2026年6月施行・処遇改善加算: 月5,000〜15,000円のベースアップ
- インセンティブ: 訪問件数連動型の加算制度
これらを合計すると、夜勤手当の消滅分を相当程度補えるステーションも存在します。次のセクションで詳しく解説します。
オンコール手当・処遇改善加算・インセンティブで年収を補う仕組み
訪問看護の給与体系は、夜勤手当の代わりにオンコール手当・処遇改善加算・インセンティブという3つの補填構造を持っています。この仕組みを理解することが、転職後の年収設計において最も重要なポイントです。
2026年6月版・訪問看護処遇改善加算の詳細解説
2026年6月サービス提供分から、訪問看護ステーションが介護職員等処遇改善加算の対象となります。加算率は1.8%で、算定した法人は全額を賃金改善に充てることが義務付けられています。
加算の概要(2026年6月施行)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 訪問看護ステーション(在宅医療主体) |
| 加算率 | 1.8%(基本報酬に各種加算を加えた総単位数に乗じる) |
| 施行時期 | 2026年6月サービス提供分から |
| 賃金充当義務 | 加算額の全額(またはそれ以上)を賃金改善に充てることが必須 |
実際の給与増額はどれくらい?
複数の専門家の試算によると、給与増額の現実的な水準は以下の通りです。
- 現実的シナリオ: 月5,000〜15,000円(年6〜18万円)のベースアップ
- 試算例(月間請求単位数30万単位のステーション): 年間約65万円の増収 → スタッフへの分配分としてはこの一部
- 月間請求150万単位の大手ステーション: 年間原資30万円以上の可能性
重要: 加算は政策的に約束されましたが、実際の給与増は「法人の運営方針次第」です。算定要件を満たさない法人や、設備投資に充てる法人では給与増に回らない可能性があります。面接で「2026年6月の処遇改善加算は給与に反映される予定ですか?」と直接確認することが必須です。
オンコール手当の実態(病院夜勤との違い)
オンコール手当は夜勤手当の代替として機能しますが、その性質は大きく異なります。
| 項目 | 夜勤(病棟) | オンコール(訪問看護) |
|---|---|---|
| 勤務形態 | 病院に出勤・勤務(約16時間) | 自宅待機・呼出対応 |
| 体力消耗 | 大(翌日も疲労が残る) | 小〜中(呼び出しがなければ休める) |
| 手当単価 | 11,286円/回(全国平均) | 待機2,353円、電話対応2,287円、緊急訪問3,527円/回2 |
| 実際の呼び出し頻度 | 毎回必ず勤務 | 緊急訪問は月0〜2回が74.9%1 |
弊社サイトのデータによると、実際に緊急訪問が発生するのは月0〜2回が74.9%という調査結果があります1。つまりオンコール当番の多くは「待機して電話が鳴ることもなく朝を迎える」ケースが大半です。
ただし小規模ステーション(常勤2〜3名)では、オンコール担当が特定のスタッフに集中しやすく、月のオンコール担当回数が増える傾向があります。ステーション規模の確認は必須です。
インセンティブ・訪問件数連動型給与の仕組み
訪問看護ステーションにはインセンティブ制度を設けている法人も多く、自分で稼ぎを伸ばせる構造があります。
- 訪問件数連動型: 月100件超で月2万円のインセンティブを設けるステーションも(法人によって基準は異なる)
- 訪問手当: 1件1,000〜2,000円の手当を出す法人もあり、件数が増えれば月収も増加
- 利用者の重症度対応手当: 人工呼吸器管理・難病対応で月3,000〜15,000円の加算
資格手当・専門性を生かした給与上乗せ
急性期での経験と専門資格を持つ看護師は、訪問看護でも資格手当を積み上げられます2。
| 資格・専門性 | 支給率 | 平均支給額(月) |
|---|---|---|
| 専門看護師 | 39.4% | 19,615円 |
| 認定看護師 | 44.3% | 13,574円 |
| 特定行為研修修了者 | 34.1% | 10,148円 |
| 管理職(所長)手当 | 52.4% | 48,025円 |
急性期から訪問看護への転職 —— 給与交渉のポイント&ステーション選びの視点

転職後の年収を左右する最大の要素は、実は「ステーション選び」と「給与交渉」にあります。急性期5年以上の経験者は、訪問看護ステーションにとって「育成コストゼロの即戦力」として高い評価を受けるため、給与交渉で有利な立場に立てます。
病院勤務経験者が有利な交渉材料
弊社サイトの調査によると、2025年時点で訪問看護は供給7万人に対し需要13万人という構造的な人材不足が続いています1。3〜5年以上の経験者は特に求められており、急性期病棟出身者が持つ以下のスキルが高く評価されます。
急性期経験者の「即戦力」アピールポイント
- 複数患者の同時モニタリング・急変対応
- 高度な臨床判断力(バイタル変動の早期察知)
- 感染対策・医療安全の知識と習慣化
- 在宅での緊急対応時に適切な判断ができる → ステーション側の研修・OJT負担を大幅に軽減
ステーション規模別の給与交渉可能性
規模によって交渉の余地と安定性のバランスが異なります。
| 規模 | 給与交渉余地 | 安定性 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 大手法人(10事業所以上) | 限定的(給与表が厳格) | 高 | 研修充実・福利厚生手厚い・キャリアパス明確 |
| 中規模法人(5〜10事業所) | 中程度(実績次第で柔軟) | 中〜高 | 「実績あれば」昇給・資格手当の交渉可能 |
| 小規模個人経営 | 高い(自由度大) | 低〜中 | 交渉の自由度高い・ただし経営状況で左右される |
年収交渉の具体的なステップ
弊社サイトの転職成功事例をもとにした、給与交渉の実践フレーズと手順を紹介します。
- 現職の給与明細・賞与を正確に提示する: 基本給・夜勤手当・賞与を内訳付きで示す(「前職年収は400万円で、内訳は基本給260万・夜勤手当68万・賞与77万です」)
- 即戦力としての貢献を言語化する: 「急性期5年の経験から、緊急時対応・医療安全が特に強みです。研修なしで即日勤務が可能です」
- 価値提案型で年収希望を伝える: 「経験内容と前職年収を踏まえ、年収X万円いただけると嬉しいです」という形式が採用側にも受け入れられやすい
- 処遇改善加算・ボーナス・退職金を含めた総合額で判断する: 基本給だけでなく「総収入」で比較する
- 「オンコール対応可・緊急訪問可」の柔軟性を付加価値として提示する
基本給を起点に交渉することが重要です。訪問看護でも基本給は賞与計算に連動するため、「基本給を月1〜2万円上げること」が年収に対して大きなレバレッジになります。弊社の転職成功事例でも、基本給交渉が年収アップの決め手になったケースが報告されています。
見極めるべき「ステーション選びの経営健全性チェック」
給与交渉と同時に、「この法人に入って大丈夫か」を判断することも重要です。
- 設立年数・スタッフ数推移: 開業5年以上・スタッフ増加傾向が基本ライン
- 離職率: 業界の一般的な目安として年20%以上が続いている場合は労働環境に課題がある可能性
- 訪問件数と売上の規模感: 月間訪問件数が安定して多いほど、給与原資が確保されやすい
- 経営母体の安定性: 医療法人・社会福祉法人系は比較的経営が安定。個人経営は柔軟な反面、規模拡大・縮小のリスクがある
2026年処遇改善加算が訪問看護師の給料を変える —— 今後の展望
「今後、訪問看護の給与は上がっていくのか?」——転職タイミングを考える上で、この問いへの答えは重要です。政策的に見れば、訪問看護師の給与は上昇局面に入りつつあります。
政策背景(なぜ今、訪問看護に処遇改善加算なのか)
2026年の処遇改善加算新設には、以下の明確な政策的背景があります。
- 超高齢社会の加速: 2025年問題(団塊の世代が全員75歳以上)を経て、在宅医療・訪問看護の需要が急増
- 訪問看護師の深刻な人手不足: 供給7万人に対し需要13万人(弊社サイト調査)
- 政府「骨太の方針」: 医療・介護職の賃上げを明示した国家政策
- 処遇改善加算の看護職への拡大: 介護職への加算制度を訪問看護師にも適用する制度設計
診療報酬側の改定内容(2026年6月〜)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加算率 | 1.8%(基本報酬+各種加算の総単位数に乗じる) |
| 施行時期 | 2026年6月サービス提供分から(4・5月分は対象外) |
| 届出期限 | 体制届2026年5月15日(自治体により6月15日まで延長可) |
| 要件 | キャリアパス整備・職場環境改善 または DX・連携要件 |
| 賃金充当 | 加算額を全額(またはそれ以上)賃金改善に充てることが義務 |
出典: 社会保険労務士 Office ALMA6、株式会社カーネル10
実際の給与上昇予測(シナリオ別)
2026年6月以降、ステーションが処遇改善加算を適切に給与に反映した場合、月5,000〜15,000円(年6〜18万円)のベースアップが現実的な水準です。
| シナリオ | 月給増加幅 | 年収増加幅 | 条件 |
|---|---|---|---|
| 楽観(全額配分) | 月15,000〜30,000円 | 年18〜36万円 | 加算を100%給与に配分 |
| 現実的 | 月5,000〜15,000円 | 年6〜18万円 | 加算の50〜80%が給与に |
| 保守的 | 月2,000〜5,000円 | 年2.4〜6万円 | 設備投資と按分する法人 |
| 非適用 | 増額なし | 変化なし | 加算算定要件を未取得 |
転職検討者への提言
転職面接では、次の質問を必ず行うことを推奨します。
- 「2026年6月の処遇改善加算は算定予定ですか?」
- 「加算は従業員給与に反映される方針でしょうか?具体的にはどのような形ですか?」
この質問に対して具体的な回答が返ってこない、または「まだ未定」という法人は、処遇改善を給与に充てる意識が低い可能性があります。
実際の転職者の声 —— 年収変化・働き方の実感
数値シミュレーションの次は、実際のキャリアパターン別の事例を見てみましょう。以下の3ケースは、弊社サイトの調査データおよび業界の転職傾向を基に作成した想定ケース(実際の転職者の平均的な傾向を基にしたシミュレーション)です。
ケース1: 都内急性期5年目 → 大手法人ステーション(年収+30万円達成)
プロフィール: 29歳女性、都内大学病院急性期病棟5年目 → 都内大手医療法人系訪問看護ステーション
| 項目 | 転職前(病棟) | 転職後1年目(訪問看護) |
|---|---|---|
| 基本給 | 260万円 | 280万円 |
| 夜勤・オンコール手当 | 68万円(夜勤月5回) | 24万円(オンコール月8回、緊急2回) |
| 賞与 | 77万円 | 80万円 |
| 処遇改善加算 | — | +12万円(月1万円・2026年6月〜) |
| 合計年収 | 約405万円 | 約396万円(〜約408万円) |
実感コメント(想定):「夜勤明けの翌日に働く消耗がなくなり、週末を確実に休めるようになりました。年収はほぼ変わらず、生活の質は明らかに上がりました」
ケース2: 地方都市・回復期→訪問看護中規模ステーション(年収-20万円・QOL向上)
プロフィール: 32歳女性、地方中規模病院回復期病棟7年目 → 地方中規模法人ステーション
| 項目 | 転職前(病棟) | 転職後2年目(訪問看護) |
|---|---|---|
| 基本給 | 200万円 | 215万円 |
| 夜勤・オンコール手当 | 54万円(夜勤月4回) | 14万円(オンコール月6回、緊急1回) |
| 賞与 | 50万円 | 55万円 |
| インセンティブ | — | 16万円(訪問件数連動) |
| 処遇改善加算 | — | +6万円(月5,000円) |
| 合計年収 | 約304万円 | 約306万円 |
実感コメント(想定):「年収は変わらず、夜勤のストレスから解放されました。給与交渉で基本給を月15,000円上げてもらえたことが大きかった」
ケース3: 都内精神科→小規模個人経営ステーション(交渉で年収アップ・経営リスク確認要)
プロフィール: 34歳男性、都内精神科病棟8年目 → 小規模個人経営訪問看護ステーション
| 項目 | 転職前(病棟) | 転職後3年目(訪問看護) |
|---|---|---|
| 基本給 | 260万円 | 265万円 |
| 夜勤・オンコール手当 | 48万円(夜勤月3回) | 24万円(オンコール月10回) |
| 賞与 | 40万円 | 60万円 |
| インセンティブ | — | 36万円(訪問件数+資格手当) |
| 処遇改善加算 | — | +12万円(月1万円) |
| 合計年収 | 約348万円 | 約397万円 |
実感コメント(想定):「交渉で基本給と手当を積み上げて、結果的に50万円近く年収アップしました。ただし経営が不安定な時期は賞与が下がるリスクがあり、経営状態の確認は欠かせませんでした」
3ケースに共通するのは、「夜勤手当がなくなっても、交渉・インセンティブ・処遇改善加算を組み合わせることで年収の差を最小化できた」という点です。いずれのケースも「夜勤の解放による生活の質向上」を最も高く評価しています。
弊社サイトの訪問看護転職事例でも、「家庭との両立もできて不安なく働けている」という声が複数報告されています1。
訪問看護に転職する前に、必ずチェックすべきこと
年収のシミュレーションが済んだら、次は「この法人・この職場は安全か」を判断するための確認ステップです。弊社サイトが推奨する7項目の確認リストを共有します。
給与面以前の重要な確認事項
- 利用者層が自分の経験と合致しているか(急性期出身なら医療依存度の高い利用者が多い環境が活かしやすい)
- 研修体制の詳細(同行訪問期間は1〜3ヶ月が目安。経験者でも最低1ヶ月の同行期間がある法人が安心)
- 1日の平均訪問件数(4〜6件が適切。7件以上は高負荷の可能性)
- 医療機関との連携体制(急変時の後方病院・主治医との連絡ラインが整備されているか)
- 職場見学・体験入職への対応姿勢(断る法人は環境確認を避けたい事情がある可能性)
弊社サイト: 「訪問看護に向いている人の特徴|適性診断チェック付き」[内部リンク: https://nurse-manual.com/2026/05/26/visiting-nurse-suitable-career-change/]
「この法人は大丈夫か」の経営健全性チェック
経営健全性の確認は必須です。 赤字経営や離職率が高いステーションでは、入職後も給与が上がらない・むしろ下がるリスクがあります。
一般的な業界の目安として以下を参考にしてください。
- 設立年数・スタッフ数: 設立5年以上・スタッフ数が増加傾向であれば安定の目安
- 離職率: 年20%以上が続く場合は、労働環境・人間関係に課題がある可能性
- 訪問件数の規模: 月間訪問件数が安定して多いほど、処遇改善加算の原資が大きくなる
- 経営母体の種別: 医療法人・社会福祉法人系は比較的安定。個人経営は柔軟な反面、経営リスクがある
訪問看護はオンコール手当・インセンティブ等が「ステーションの売上」に直結するため、経営の健全性は給与の安定性に直結します4。
給与項目の詳細質問リスト
面接時に必ず確認すべき給与関連の質問です。
- 「基本給はいくらですか?(手当込みではなく基本給単体で)」
- 「オンコール手当の単価は?月平均何回の当番が期待されますか?実際の緊急訪問頻度は?」
- 「昇給制度はどうなっていますか?年何%程度、5年後の年収目安は?」
- 「賞与・退職金制度はありますか?」
- 「2026年6月の処遇改善加算は給与に反映される予定ですか?(必須質問)」
弊社サイトの調査では、転職タイミングとして求人が増える4月と10月に合わせ、準備3ヶ月+活動3ヶ月の合計6ヶ月スケジュールで動くと成功率が上がると報告されています。
面接での「雰囲気」を見極める
数字では見えない職場環境の確認も欠かせません。
- スタッフの顔色・声のトーン(疲弊していないか)
- 質問への回答の誠実さ(ごまかしや言葉を濁すポイントがないか)
- 「入職後のキャリアビジョン」を管理者が一緒に考えてくれるか
まとめ —— 病棟から訪問看護への転職は「給料が下がる」ではなく「稼ぎ方が変わる」
本記事の要点を整理します。
訪問看護への転職は「給料が下がる」ではなく「稼ぎ方の構造が変わる」ことを意味します。夜勤手当(年最大68万円)が消えても、2026年6月の処遇改善加算・オンコール手当・インセンティブ・給与交渉を掛け合わせれば、現職同等以上を狙える環境が整いつつあります。
この記事のまとめ
- 訪問看護の平均年収は440〜557万円(都市部では520〜580万円)
- 夜勤手当消滅(年最大68万円)が年収低下の主因
- 2026年6月施行の処遇改善加算(加算率1.8%)で月5,000〜15,000円増が現実的
- 急性期経験者は「即戦力」として給与交渉で有利な立場に立てる
- 転職を決める前に「処遇改善加算の給与反映」を面接で必ず確認する
- 経営健全性チェック(離職率・訪問件数・経営母体)で法人の安定性を見極める
年収の数字だけで転職を判断せず、「夜勤からの解放」「QOLの向上」「長期的なキャリアの安定性」を含めた総合的な判断が、後悔のない転職につながります。
[内部リンク: https://nurse-manual.com/2026/03/25/看護師が年収100万円upを叶える転職戦略ガイド/]
